Last updated June 6th 2017

911の怪

  2001年9月11日の爆弾テロについて、いろんな怪数字が噂されてきましたね。

  9+1+1=11とか、2001年の残り日数が111日だとか、New York Cityは全部で11文字、、、、そんな偶然が結構あるようですね。中には、数字にまつわる日や乗り物を避けたりされているとのことも、文藝春秋2002年1月号に書いてありました。

  さて、そういう偶然はどれぐらいあるものでしょうか?たとえば、3桁の数字で各桁の数字を足して11になる数はどれくらいあるんでしょうか?これは、高校数学I(今は数学B?)で習った組み合わせの問題として解いてみました。以前(おそらく1980年頃)数学セミナーという雑誌にあった”エレガントな解答を求む”の中にあった覚えやすいカーナンバーの組み合わせ問題をヒントにしています。

  • 問題1)0〜9までの数字を3つ組み合わせてできる数字で3つの数の合計が11になるのは何通りあるか?
  • 問題2)同じく、4つ使ってできる数字では何通りあるか?
  • 問題3)掛け算と足し算を組み合わせて、たとえば、2X4+0+3のように11になるのは何通りあるか?

  まずは、問題1)を解いてみました。ちなみに、今回は0が頭に来ても良いとして考えてみましょう。


  • 足して11になる3つの数字の組み合わせは、
    • (0,2,9),(0,3,8),(0,4,7),(0,5,6)
    • (1,1,9),(1,2,8),(1,3,7),(1,4,6),(1,5,5)
    • (2,2,7),(2,3,6),(2,4,5)
    • (3,3,5),(3,4,4)
  • の14組である。
  • このうち、(1,1,9),(2,2,7),(3,3,5),(3,4,4),(1,5,5)の5組は、同じ数が含まれるので、3桁の数は、それぞれ3つずつ。つまり、(1,1,9)では119,191,911の3数である。したがって、和が11になる3桁の数は全部で、3X5=15通り。
  • 残りの9組は3つの数が異なるので、3数の順列の数は、3!=3X2X1=6通り。したがって、全部では、6X9=54通り。
  • 以上より、3つの数の合計が11になる数の個数は54+15=69通り。

  ということは、任意の3つの数字の和が11になる数に出くわす偶然(確率)は、69/1000。まぁ、おおざっぱに言って14個に1個です。


  続けて問題2)を解いてみました。ちなみに、今回も前回同様に0が頭に来ても良いとして考えてみました。足して11になる4つの数字の組み合わせについて考えるとき、同じ数がいくつあるかについてまとめてみると簡単です。


  • 同じ数が4つで和が11になることはないので、
  • 同じ数が3つ含まれるとき、
    • すなわち(1,1,1,8),(2,2,2,5),(3,3,3,2)の3組。
    • それぞれ、4通りの順列ができるので、全部で、4通りX3組=12通り。
  • 同じ数が2つ含まれるとき、
    • (0,0)と(2,9),(3,8),(4,7),(5,6)
    • (1,1)と(0,9),(2,7),(3,6),(4,5)
    • (2,2)と(0,7),(1,6),(3,4)
    • (3,3)と(0,5),(1,4)
    • (4,4)と(0,3),(1,2)
    • (5,5)と(0,1)
    • 以上、16組。それぞれ、4!÷2!=12通りあるので、12X16=192通り。
  • 4つの数がそれぞれ異なるとき、
    • (0,1,2,8),(0,1,3,7),(0,1,4,6)
    • (0,2,3,6),(0,2,4,5)
    • (1,2,3,5)
    • 以上、6組。それぞれ、4!=24通りあるので、6X24=144通り。
  • 以上より、4つの数の合計が11になる数の個数は12+192+144=348通り。

車のナンバーなど、4つの数字の和が11になる偶然(確率)は、348/10000。まぁ、おおざっぱに言って30台に1台です。


謹んで、

亡くなられた方々のご冥福と、

二度とあのような事件が起きないことを

お祈りします。